船形山から新緑と残雪の便り

5月3日、小雨模様の中、船形山へ・・・
山に向かう途中、七つ森を見ればガスがかかっています。七つ森がこんな感じの時は、けっこう山の上の方は晴れているので、期待をもって山に向かいます。升沢の集落跡まで来ても、ガスは晴れません。でも、しっとりと濡れている新緑も、また、いいものです。

 4月中は、渓流釣りや、桜の撮影にけっこう行っていたので、山に登るのは、4月1日以来です。やや足の重みを感じながら歩きはじめます。5分くらい歩いたところで、右手の方からカモシカが飛び出しました。10mくらい離れたところで、こっちを見てます。ザックをおろし、カメラを取り出すと、まるで「なんだべえ、久しぶりだなや〜、早く写真とってくれ」と言わんばかりに、木の間から顔を出してきました。毛色と角の大きさから見て、3歳くらいでしょうか?今まで出会ったカモシカの中でも、きれいな顔と体をしていました。
 足元に目をやると、カタクリにスミレ、イワウチワなどが咲いています。こんな花を見かけると山にも春がやってきたことを実感します。ほんの1ヶ月前には、この辺も1m以上積雪があったはずなんですが、そんな重い雪の下で、じっと耐えて春を待ち、可憐な花を咲かせている小さな花にも、自然の力強い生命力を感じます。

旗坂平から、一群平間での間は、残雪に新緑がすごくきれいでした。でも、緑色が見えるのは、この辺あたりまでで、ここから先は、雪上登山となります。ガスにけむる残雪のブナ林もまたきれいです。

  

旗坂平のちょっと下のブナ林と、鳴清水手前のブナ林。30分も歩かない距離ですが、こんなに違います。

山の動物たちも動きが活発になってきたようで、カモシカの足跡や、ウサギやテンの糞がいたるところに残っています。鳴清水の手前には、ツキノワグマの足跡と糞も残っていました。けっこうきれいに残っていて、歩いたのはちょっと前のようです。

 

 

去年の12月10日に見た足跡と、同じ固体のものでしょうか?しばらく追いかけて歩いてみましたが、右手の沢の方に降りていったようです。
三光の宮で高度計を合わせようとしたら、電池切れなのか動きません。ここから先はけっこう迷いやすいところなので、慎重に地図とコンパスを見比べながら、ほぼ夏道どおりに升沢小屋に向かいます。小屋は、まだ軒下までの積雪で、使えるようになるにはもうちょっとかかりそうです。

 












今年は、雪が多いと言われていますが、去年の5月6日のブナの便りの写真と比べると、今年のほうが、ちょっと少ないようです。前回の4月1日とも比べてみると、2m近く少なくなっています。ここのところの好天でいっきに雪解けが進んだものでしょうか。

雪の詰まった沢をつめて、稜線に出ると、最初の予想通り、雲の上に出てきれいな青空が広がっていました。


山頂からは、きれいな雲海が広がり、正面には月山、北西の方向には鳥海山が雲の上からきれいに顔を出していました。デジカメではうまく写真が撮れませんでしたが、こればっかりは、苦労して登った人へのご褒美と言うことで、見たい人は、里が雨でも山頂を目指しましょう・・・。


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