船形山から初冬の便り


12月に入り、いよいよ冬山シーズンの始まりです。
10日にKさんと、船形山に向かいました。今の午前6時はまだ暗く、山に向かう道からは、
船形山ははっきり見えません、でもうっすらと、雪が積もった山頂が見えたような感じがしました。

升沢の集落に入ると、集団移転が進み、今までの面影は感じられません。
新聞によると、宮城県最古級の木造住宅、早坂林衛門さんの家が、町の財政難の影響で、
保存は無理とのこと。その早坂宅は、船形山がまだ、船ケ峠と呼ばれていた時代、番所
だったところで、手錠や足かせなどが、残っていたんです。
そんな歴史的な事柄も考慮して、何とか保存の方向で、検討してもらいたいものです。

07:00頃から登り始めますが、今年は雪の量が多く、登り口から雪上歩行です。
旗坂平あたりまできたところで、クマの足跡がありました。まだ冬ごもりしていなかったんですね。

一群平くらいから、ワカンをつけます。もっと早く着ければよかった・・・・。
鳴清水の手前にも、また、クマの足跡がありました。大きさから見て、旗坂平の個体とは違うようです。
南側のブナ林から、登山道を横切って北側の林に入ったところで、また戻って登山道を歩いています。
林の中の足跡は、お腹が雪を削ってます。
なんか、「何だが、雪多くて歩きにぐいごだ〜、登山道歩いたほうが楽だべ〜。」とか言いながら
歩いてるようで、二人で笑ってしまいました。

しばらくクマの足跡を踏んで歩きましたが、クマでもやっぱり
踏みあとがあったほうが、歩くの楽でした。左手のナナカマドの
木に登って、実を食べた痕や、木から飛び降りた跡が、雪に残
っていたりして、クマの行動が、よくわかります。足跡の状態から
見て、ほんの数時間前のようで、そのうちご対面があるんじゃあ
ないかと期待しましたが、鳴清水の500mくらい上部で、沢の方
に下りていったようです。

今日は、初めての雪山ということもあり、けっこう時間がかかります。
三光の宮についた所で、10:00になってしまいました。新雪で歩き
にくいし、これから上はもっと雪も深いだろうと思われ、二人での
ラッセルには限界を感じ、無理しないで、今日はここまでとします。

ちょっと下ったところで、メシにします。気温はマイナス4度くらい
でしたが、青空で新雪とのコントラストがきれいで、至福の昼食と
いったところでしょうか・・・・。

      クマの足跡とお土産(糞)


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千葉 文:B Chiba 
宮城県黒川郡大和町吉岡
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