船形山ブナ通信 2012年9月10日号 『船形山のブナを守る会』 |
<案内>
薪揚げ山行 色麻コースを船形山頂まで
ナナカマドは春に白い花を付け、初秋には実が赤くなりやがて葉も同じく染まります。
ムシカリの実と共に紅葉の始まりをつげる樹木です。
やっと朝夕の空気に透明感が出て来た今日この頃、我が船形山は秋の色合いを整え待っていてくれます。
あと20日後のことです。 山頂避難小屋へ体験林業でこしらえた薪を担ぎ揚げ、思いがけず避難小屋に駆
け込んだ人たちに薪の炎で温まってもらいましょう。
期 日 9月30日(日) 参加費(保険料込) 500円
集 合 大和町 6:30分
チーフリーダー K関T夫 サブリーダー C葉B彰 S野H朗
※ 一昨年は体調不良による事故者が発生しました。各人の薪の量は山頂まで楽に担げる程度としてください。
また途中できついと感じたら遠慮せずスタッフに声を掛けてください。
※ 体調を充分に整えてご参加ください。気晴らし山行ではありませんので、風邪気味だけど山へ行けば治る
かもなどという方はご遠慮ください。
※ 集合場所から大滝野営場までは駐車スペースの件もあり、相乗りをお願いします。
※ 完全な山登りですので雨具、防寒具、服装、足ごしらえ、食料等は万全に整えて参加ください。
※ 体験林業で間伐した杉材を薪として山頂小屋に備蓄します。荒天時の非難小屋のありがたさに感謝しなが
らの作業となります。
※ 升沢小屋のし尿をおろす作業もありますので有志の方々にお願いします。
□ 第14回ブナの森作品展を盛況のうちに終了しました
8月27日〜9月2日までの7日間にわたり大崎市古川の緒絶の館で開催されました。期間中1017名の方々の
入場をいただきました。私達の活動内容や山をとおして感じたこと得られたことや、趣味など多彩な分野にわ
たる作品展となりました。
期間中にご来場の方々や会員の皆さまから、差し入れの品々や励ましのお言葉を頂戴し厚く御礼申し上げます。
会場の緒絶の館
展示風景
【寄 稿】 脱原発に手を挙げる その3
大崎市三本木 Y川R一
蝉の鳴声と秋の虫の音色が交互に或いは同時に聞こえ、まるで季節の引継ぎをしているようです。
薪揚げ山行の頃には船形山もすっかり秋の装いに移行していることでしょう。初めて参加した去年の
薪揚げ山行では、船形の紅葉のすばらしさに感動したことと、おいしそうなキノコが放射能に汚染さ
れているらしいと聞いて不安と憤りを覚えたのをおもいだします。
ことしのお盆にはわたくしのところでもひとり息子の家族が帰省してきました。迎えるにあたり、冷蔵庫
の野菜や果物を全部入れ替えるというひと騒動がありました。3才と0才の孫に汚染されたものをできる
だけ与えないようにしないといけない、そう思い冷蔵庫のなかをチェックしたら、疑わしいものばかりなの
です。あらためてスーパーで、買い揃えようとしたら、それがまたたいへんな作業でした。汚染の疑いの
ある産地のものを外したら、野菜果物がなかなか揃わないのです。料理を作る家内もメニューにずいぶ
ん苦労したとおもいます。わたくしにとってはひとときの困惑でしたが、小さな子供をもつ家庭にとっては
日常なわけですから、たいへんなことだと察します。
なぜこんな苦労をしないといけないのか。そういう事態を惹き起こしたフクシマの放射能の垂れ流しは
いまどうなっているのか。東電や政府のいっていること、その片棒を担ぐマスメディアの報道は、ウソと
欺瞞だらけです。われわれの住んでいるところには近くに女川原発があります。女川原発は危機一髪で
セーフだったといわれているが、実態はベールにつつまれたたまま。東北電力と県は再稼動にむけて
虎視眈々と機会をうかがってますが、こんな状態で再稼動したらどんなことになっていくか。マスメディア
の報道だけを頼りにしていたら、実態はいっこうに見えてきません。
そんななか、11月3日(土・祝)に田中三彦氏による「福島原発事故の実情と女川原発再稼動の問題点」(仮)
と題した講演会が仙台であります。田中三彦氏は国会事故調査委員会メンバーで報告書の作成に携わ
ったサイエンスライターで、かつて女川原発差止訴訟で原告側証人として証言されたこともあるかたです。
事故調の内容にプラスして、女川原発の抱える固有の危険性・問題についてのお話が聞けそうです。
まだチラシもできてない段階ですが、今月の中ごろにはチラシをもってあらためてみなさんにご案内でき
るものと思います。
【寄 稿】 石巻のこどもたちと視覚障害の方がたとの船形登山
大崎市三本木 H坂O
8月26日(日)NPO法人山仲間アルプの呼びかけで「石巻のこどもたちと視覚障害の方を船形頂上へ」
という内容の催しがありました。船形山のブナを守る会は共催という形です。石巻の子供達7名
(4名+大人3名)とNPO法人山仲間アルプ16名(視覚障害者4名+健常者12名、東京・横浜・千葉・埼玉)
が、三班に分かれて船形山頂へアタックしました。私達ブナを守る会のサポート隊は13名の参加です。
石巻の親子は船形山登山が初めてのようで、ブナの森の美しさに、ブナの巨木に、感動していました。
ブナの森から流れていく水が里や海を豊穣にしてくれることを感じてもらえたとおもいます。
視覚障害の方々のサポートに際しては、事前に登山する際の注意点や心構え及び登山道でのサポート
の仕方等記載されたものが事務局のA沼さんから配布され、それが非常に参考になりました。サポートは
視覚障害者一人に対し健常者(晴眼者)二名が基本で、ザックにサポート紐をつけた健常者が前を歩き、
視覚障害者がサポート紐を持ち、その後にもう一人の健常者が付いて足場の指示等を行って山登りをおこなう。
実際にわたくしもアルプのY口T雄(ピーマンさん)さんに視覚障害者の人をエスコートしてみてくださいと
言われ、私が前で、後ろにY路さんでサポートしてみましたが、最初は怪我をさせてはいけないという思い
から足場の注意点を伝えるだけで、サポートされる側はたいへん神経を使ったと思います。少し私たちも
慣れてきてからは、足場の良いところや小休止の際に、周りの景色の様子等も話しができ、会話が弾むよう
になりました。いつものように私は船形山のブナは木肌が白く美しい『イロっぽい』とはなし、ブナの木肌に
触れてもらい、又ブナの実も手にしてもらいましたが、初めてだと喜んでもらいました。またブナの大木が横に
倒れていて登山道をふさいでいるところでは、ブナに馬乗りになり、ブナの太さを身体全体で感じたいへん
喜んでいました。
私は今回の山行について4年生の孫のM穂に視覚障害者の人といっしょに山登りをしたことを話しました。
瑞穂は目が見えない人でもジージ(わたくしのこと)と同じように山に登れることを知り驚いていました。どんな
障害を持っている人でもチャレンジ精神があれば何でもできることと、健常者が障害者を偏見の目で見ては
いけないことを孫のM穂に伝えることができ、私自身も良い経験をし、これからの山登りや人とのふれあいに
生かして行きたいとおもいます。
***山仲間アルプのホームページ : http://www.npoalp.com/ ***
上記URLを入力するか「山仲間アルプ」で検索できます。
山仲間アルプの活動内容を知ることが出来ますし、船形山行に関する報告文や写真集、
石巻の方々の感想も閲覧できます。また子供さんを中心とした山登り状況の動画を見る
ことができます。この動画はブナを守る会の3人衆の姿から始まり、ピーマンさんの
歓迎のエール「会いたかった会いたかった君にーーー」の楽しい踊りもあります。
何といっても歓声を上げながら機敏に動きまわる子供さんたちが頼もしく、お母さんを気遣
ってせっかく下った坂をまた駆け上がる姿が微笑ましい限りです。
是非ともインターネット環境にある方はご覧になって下さい。
【 おたより紹介 】
先日の船形山でのご尽力に心から感謝申し上げます。
ご準備を含めたお心配りに、何の御礼も出来ずに過ぎていますこと、大変恐縮に存じます。
当初の予定よりも石巻からの参加者が少なくなったのですが、皆さんが大変楽しみ、そして感謝
していました。ブナを守る会の活動が、沿岸部の人たちにも、沢を伝い、川の流れのように徐々に
浸透していくものと感じています。何よりも子供たちの元気な姿を後押しできればと思います
アルプの皆さんも宮城県、特にブナを守る会の皆さんの優しさに感激したようです。同郷の私と
しても嬉しい感想を聞いています。本当にありがとうございました。
A澤 A(八王子市)
皆様の熱い想いとカンパを頂戴いたしありがとうございました。
S田K子さん(大崎市) K池M子さん(多賀城市) N山N行さん(塩釜市)
C葉T子さん(栗原市) F沢M子さん(青葉区) S藤M子さん(大崎市)
C鉢Mさん(大崎市) S藤U彦さん(太白区) S藤R子さん(埼玉県)
SN美さん(川崎市) U井K輔さん(横浜市) MS二さん(福岡市)
K桐C子さん(千葉県佐倉市) A部S子さん(宮城野区)
S木T良さん(青葉区) 丑ちゃん山行のみなさん
富士ゼロックス端数倶楽部のみなさん 富士ゼロックス株式会社さま
注)寄稿していただいた方、カンパいただいた皆様、ご本人には恐縮ですが、 インターネット上
の事ゆえ匿名とさせていただきました。(イニシャル間違ってましたら、ごめんなさい)