船形山ブナ通  2011年12月18日号
 
                                                                     『船形山のブナを守る会』


<案内>  2012年・新春の升沢遊歩道散策 

新年に雪の感触を味わう企画です。多様な樹相を見せる升沢遊歩道。
でも葉を落とした広葉樹の名を特定するのはなかなか難しいものです。
樹皮や枝張りの様子、葉芽や花芽の様子から推測します。

 雪原に残された動物たちの足跡も楽しいもの。雪の季節は人が入り込まない時期、
動物たちが自由奔放に歩き回っている痕跡に出会えます。彼らに邪魔しないようにそ
っと訪れてみましょう。

期 日 2012115日(日)   参加費 500
集 合 大和町(詳細別途)    800

散策コースと所要時間は下記を予定していますが、積雪状況等で変更になることもあります。

集合場所(8:00)−−旗坂キャンプ場(9:30)−−すりばち沼−−割山大滝
割山小滝(12:00~13:00)−−五宝橋−−県道升沢吉岡線−−旗坂キャンプ場(15:00)
 
    チーフリーダーはC葉B彰さん、サブリーダーはM浦Sさんです。     
    冬山登山となりますので防寒(手袋、ヤッケ)、カンジキ、スパッツ等の雪上歩行対策、
食糧(行動食、昼食)など万全にしてください。
    旗坂野営場から割山大滝・小滝を経て県道升沢吉岡線までは約5.2キロと案内書に記載されています。
年末年始の運動不足解消には最適ですが、万全の体調で臨んでください。
 
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       第32回東北自然保護の集いアピール

 東日本大震災から半年が過ぎました。いまだに生活の基盤をまるごと奪われた東北の太平洋岸
に住んでいた人々は、生活再建の展望も掴めないなかで苦しんでいます。
 さらに原発事故によって強制的に故郷を立ち退かされた人々の悲しみと絶望の深さはいかばか
りか掛ける言葉も見つかりません。大地震はいわば地球の定められた動きの一つであり、「このこ
とによって海を恨むなどという漁民は一人もいない」という被災者の言葉に現れているように、東北
の人々は再建に向かって動き出しています。
 世界一豊穣といわれる三陸の海は、これまで漁民たちを中心に築かれてきた背後の豊かな森に
よって支えられてきました。この故郷の自然があるかぎり、生活は再建出来るという確信が生まれ
ています。
 しかし、原発事故は明白な権力による犯罪によって引き起こされたものです。
「国策民営」という言葉のごとく、日本の原子力発電は湯水のように国民の税金を注ぎ込んで地方
自治体、学界、マスコミを買収し、一切の批判を封じ込め、いわゆる原子力ファシズムの体制で驀
進してきました。日本の原子力開発の3原則である、自主、民主、公開は一瞥だにされてきません
でした。今回の福島の事故がどう収束されるのか、専門家でさえまったく想像も出来ないというこの
時期に、政府は原発の再開をもくろんでいます。
ヒロシマ、ナガサキの惨禍をなめさせられた日本人が、またもフクシマで「なぜ」と世界中の人々
が驚嘆しています。日本のみならず、世界中に放射能を撒き散らしアメリカとフランスに次いで太平
洋を放射能で汚染してしまった日本。放射能によって生態系は破壊され、人類のみならずあらゆる
生き物が危機にさらされております。
 
原発は「命」と共存できません。
 
 われわれ東北の自然保護運動に携わってきたものがこの秋田に集い、東日本大震災と今後につ
いて話し合い、以下の二つをアピールとして提示します。
1、東日本大震災の復興のために、東北の豊かな森林資源、特に杉林の活用を求めます。
これは、地元の産業活動を活発化させ、雇用の増大、森の再生につながります。
2、日本の社会は今後「脱原発」を志向すべきです。原子力発電所をいますぐ全廃しても日本の電力
供給は可能です。電力を原子力で生み出すために、日本の子ども達の未来を閉ざすことは出来ま
せん。日本は核技術とキッパリ縁を切って未来へと進むべきです。
これは数々の自然災害、戦争をくぐり抜けてきた先人、これからの日本を背負う子どもたちに対す
 る、われわれの責務です。

2011年9月11日 第32回 東北自然保護の集い・秋田
幹事団体 秋田県自然保護団体連合 秋田市新藤田****** 奥村***

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【 報告 】   第32回東北自然保護の集い
                                   泉区 W妻 Y子
 
 2011年9月10〜11日、秋田市内で開催された集いには東北6県から大勢の参加者が集まり、
船形山のブナを守る会からも12名が参加し、関東から富士ゼロックス端数倶楽部の3名が現地で
合流しました。
 当初、酸性雨の問題を取り上げる予定が、3.11の未曽有の震災発生を受け、今回「東日本大震
災から何を学ぶか」というテーマになったそうです。「1980年から数えて今年で32回目、ふるさとを
破壊するものとの戦いだった。この集いは、決議をしたり、こうしましょうという約束事をすることなく、
報告をし合ったり、顔を見せ合ったりという緩やかな会だからこそ32回も続いたのではないか。」と、
開催地秋田の司会者から挨拶があった時、どこか私たちのブナの会と同じ雰囲気の自立した大人
の集まりなのだと感じました。
 まず初めに「森は海の恋人」代表畠山重篤氏が、家は津波で流されてしまったが、漁師には海を
恨むという心情は湧かない。海は豊かで、海に行けば何とかなる、という気持の方が強い。これから、
壊れた家の建て直しのために莫大な木材が必要になるが、植林し伐期を迎えている国産材をどう
使わせるか、国の手腕の見せどころだろう。石巻万石浦のカキの種が無事だったので、地元の人
工林の杉で養殖筏を組み、作業を始めている。海は必ず元に戻るので、カキは来年しっかり収穫
できるからたくさん食べてほしいと、力強く語っていました。
 次に原子力資料情報室の西尾漠氏からは「福島第一原発事故から何を学ぶか」のお話で、福島
県の方にとって「どうなったら終わりと言えるのか」が分からない、これから先ずっと気にしながら生
きて行かなければいけない、というのが苦しみだろう、と始まり時間いっぱい迄、出席者からの質問
に丁寧に答えていました。報道においてもいろいろな数値が流れていますが、その値の持つ真の
意味を理解できずにいる。
私は見えないものにどう対処してよいのか戸惑うばかりです。美しい福島の山には暫く行けないの
だろうか・・・等と罰当たりな事を考えながら聞いていました。また、1986年4月のチェルノブイリの事故
後、セシウムを吸い取らせようと、現地周辺に菜種をたくさん植えたそうです。試みは失敗に終わりま
したが、この事は逆に作物はセシウムに影響しないということの証明になったのです。そして、日本は
食物自給率が低いだけでなく、エネルギー自給率も低いという現実を真剣に受け止めなければと痛感
しました。
 
<各県からの報告>
 
@    福島県 : 原発事故による放射能汚染の現状を地元の人だからこそ言える生の声で、語って
下さいました。今まで自然保護活動で大事にしてきた野山が放射性物質で汚染されてしまった。
「東京で使う電気は東京で作ってくれ。」の言葉には頷くしかありません。更に自然エネルギー開
発の名の元に、その用地としてまた東北が狙われ、これ以上自然を破壊するのは止めてほしい
と仰っていました。
 
A    宮城県 : 船形山のブナを守る会の後藤さんが、津波を体験した母子の五行歌(ブナ通信9月
14日号掲載)を朗読して、地震・津波は天災であっても、防げたものを防げず助けられなかったの
は人災ではなかったかと話し、財産も家も全て失ったが命が残った。友達との繋がりが残ったこと。
そして「絆」という言葉で方々(ほうぼう)からボランティアの若い人がたくさん手伝いにきてくれたこと
を報告しました。
 
B    岩手県 : 被災者の無力感を明日へ、またそこから一週間先へと期待を持てるよう、ボランティ
ア活動を通して変えてあげたいと思っている。野菜や草花の苗を被災地に届けたらとても喜ばれた。
行政は、更に高い防波堤の建設を考え力で押さえようとするが、自然と共存する方法を探っていきたい。
 多くの海岸でコンクリートの堤防が役に立たなかったことを忘れ同じ過ちを繰り返そうとしている事
に唖然としました。
 
C    山形県 : ダムに依らない治水対策が充分可能であるのに、県はダム有りきの話ばかりで頑なに
話し合いをしようとせず、政権が代わってもダム建設は続行となった。最上小国川の生態系を破壊
してしまうダム治水策を署名活動によって見直してもらえるよう続けていきたい。
 
D    青森県 : 岩木山弥生スキー場跡地問題で造成により裸地化させ、工事の中断で長年放置され
てきた場所がある。再生のため生物調査を続けているが、新しく出来てきた生態系もあり安易な植
林は必ずしも健全なものではないので、最善策を探る上でも自然観察は今後も必要である。
 
E    秋田県 : 人口減少の中、水不足を理由にし農業用水も充分あるにも拘わらず農業用水確保と
いう名目でダム建設を進めようとする秋田県。只今、成瀬ダム建設をめぐって住民訴訟中とのこと。
ダムのない川には清らかな流れがあるが、濁った川の先には必ずダムがあることを資料で示してい
ました。更にイヌワシ・クマタカが舞うダム建設地周辺では巣があった木を工事の人が切り倒すとい
う猛禽類にとっての受難もあり、自然に対する無理解な行為には驚くばかりでした。
 
 私たちが体験した震災から何を学ぶかは、立場によってそれぞれあります。人間にとって生活の
便利さを追求しすぎ、自然の大きな力を甘く考えていたところに、あるべき元の姿にもどろうとする何
かが働いたのではないかと、思うようになりました。自然に寄り添う営みとは、どういう生き方かを真剣
に考えていただろうか?と問われているような気がします。このことを次の世代へ語り継ぐのも私たち
の役目かなと感じながら高速道路を一向帰って来たのでした。

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体験林業活動報告

宮城北部森林管理署には毎年度ごとの活動報告書を提出しております。

平成23年度遊々の森における体験活動報告書   平成23年 5月〜10月        23年11月23日提出
遊々の森位置等
名称 : ブナの森に抱かれよう
         名称 : 体 験 林 業
実施年月日
5月22日
10月2日
10月23日
活動実施者
船形山のブナを守る会
船形山のブナを守る会
船形山のブナを守る会
責 任 者
K関 T夫
Y田 Y範
  笹刈班 S木 H
  間伐班 I藤 T
参 加 者
28名
49名
28名
協 力 者
H坂 O
K野 K喜
 
体験活動内容
会員に震災後70日で森林作業を呼び掛けるのは無理と判断し、毎年笹刈り作業をしている60林班(る4、に4 )の観察とブナの森の散策に切り替えた。
船形山頂避難小屋へ昨年の間伐材を薪にして荷揚げ作業。                 
升沢小屋のし尿降ろし作業。                         
60林班(る4、に4 )の笹刈り、58林班(に11)の間伐作業。 58林班(い2)の間伐材を来年の薪揚げ用として裁断、薪割作業。
実施にあたっての連携・工夫等
 
荷揚げし易いように背負子やダンボールを用意した。
ハチ対策。               ヘルメットの着用。         傷害保険への加入。
その他特記事項
ブナの森を訪れることにより、自分たちの活動の原点に触れたり、心の面で平常を取り戻すきっかけにしていただければという想いで呼び掛けた。                   参加者からは「個人的にはなかなか山へ入れないでいたので、新緑や残雪などに触れ感激しています」などの感想も聞かれた。
今年は例年より前年の薪が小屋に残っており昨年の半分の量を担ぎ揚げた。           
蜂刺されに対する注意喚起。
 
昨年の体調不良者による事故の反省から、行事案内への注意書き、集合時に参加者への注意喚起、要所要所へのスタッフの配置などで全体の状況の把握に努めた結果、事故者無しで下山した。
刃物を扱うという点での注意喚起。
 

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【 報告 】    21回体験林業間伐班作業報告
                                             利府町 I藤 T
 
 2011年10月23日(日)、小荒沢林道支線「58林班へ2」杉造林地を11名で体験林業の間伐(伐木)作業を
行った。 
 初め、全般的作業の安全上の注意点を話してから、伐木作業に入る。 
 今回、木を切ることも含めて間伐作業の初心者が2名参加したので、伐倒方向、退避場所と伐倒の方法
(受け口切りの下切りと斜め切り、追い口切り)を説明し、速さや伐木数は関係なく、安全を最重点に置い
て慎重に作業を行った。 
 約1時間半(午前9時半〜11時)で大小6本伐木した。中には”かかり木”になったのもあったが、そのまま
にせず、後で災害が起きないよう、細心の注意をしながら、ロープ等を使用して処理した。 
 伐倒技術の良否判断のため、伐根のチェックをすると、”つる”が良く機能したものと、機能しなかったもの
があった。安全確保のためにも、今後、機能しないものが無いように努めたい思う。 
 伐木作業の後、間伐材有効利用のため、以前間伐して玉切りした木を集め、来年の船形山頂小屋用の
薪作りを行った。特に薪割りでスカッと割れたときの爽快感は格別で、ストレス解消にはもってこいの作業
だった。(作業時間1時間半) 
 晴天の紅葉真っ盛りの中で、山(森林)を愛する仲間と共に、日頃、することのない間伐、薪作りを体験し、
大変楽しく充実した一日を過ごすことができた。
 
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【 寄稿 】     船形山薪揚げ
                                                 仙台市泉区 A孫子N美
 
 十月二日、船形山の頂上小屋に薪を揚げるイベントに参加させて戴いた。私にとって三年~四年ぶりで
しょうか?腰椎圧迫骨折、老化による膝の摩耗痛等でしばらく山とは縁遠くなっていました。コースは大滝
キャンプ場〜頂上小屋〜升沢小屋経由出発点まで・・・
事前に数回の登山を経て、なんとか迷惑かけないでいけそうな自信が少しついてきたところでの参加で
した。ともあれ少量とはいえいつもの日帰り荷物と薪数本、不安はぬぐえないのですが出発。旗坂から大滝
までの道路も開通して色麻を回る道路より短時間で登山口に到着。大滝周辺のブナはまだ黄葉していませ
んがツタウルシが色づいています。気温も程よい加減です。登るにつれてオオカメの木が紅葉し始め、ナナ
カマドの木の赤い実が目に飛び込んできます。時にはリンドウの濃紺もそれに仲間入りです。眼下に景色が
広がる場所に到達するころには、額には汗が、身体には程よい風が、見下ろせば森は秋!秋色、「きれい!」
藪こぎ状態の急な坂を登りつめると頂上の尾根、山脈から吹き付ける風が冷たい。かじかむほどの冷たさ
だが、微量ながら薪を運び上げた満足感で心は高揚。下山の沢くだりにはてこずったがなんとか皆につい
ていけた。
 参加者は石巻、塩釜、古川、仙台と広域にわたっているのにビックリ。なかでも沿岸部の方の「何気ない
日常に戻るために参加しました」と言う言葉が印象的でした。東日本大震災を経て、困難に立ち向かう中で、
皆さんとこの船形山に登れたことに感謝です。
 自然は時には、牙をむき出しにしますが、おおむね私たちを癒してくれます。畏怖の念を以て接していきた
いと思っている。
 参加者の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。そして有難うございました。  
                    
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【 寄稿 】   「薪揚げ山行」に参加して
                                          大崎市三本木 Y川 R一
 
 10月2日の薪揚げ山行に参加しました。船形山のブナを守る会の登山行事に参加したのは今年の春に
次いで二度目です。登山への親しみもそのときから始まりました。そんな新参(新山?)ものが感想を述べて
いいのだろうか、と思いつつ書き始めました。
 この度の登山にも家内とともに二人で参加しました。二人とも登山は未経験、夫婦揃って還暦を過ぎて
から山に親しみ始めたというわけです。そんなことですから、迷惑をかけないように、足手まといにならない
ように、と二人分気兼ねしながらの登山になってしまいます。したがって、みなさんと一緒に無事下山した
ときは、安堵が真っ先、次いで喜びという順番です。この度は幸運なことにそれに感動が加わりました。
いままで観たこともなかったすばらしいため息の出るような山の紅葉、眼下に広がる黄金色の田んぼ、周り
の山々の織りなす青い濃淡、その先には陽光に揺らめく海と島々(松島湾?)。目の前の鮮やかな紅葉のコ
ントラストと渺茫の青のグラデーション、なんというすばらしさだったか。48人の方々が参加されましたが、
散会前の感想をひとことでは、多くの方々が船形山の紅葉に感動の声を発せられてました。こんな機会を
企画、準備された世話人の皆様にあらためて感謝します。
 さて、登山道中に思ったことが、大きく言って二点ありました。まずは、「船形山のブナを守る会」の組織
運営についてです。会費もなく、会則もなく、会員名簿さえもないと聞きましたが、それでいて25年以上にわ
たり持続的運営を果たしている。これはあらゆる組織的規制に束縛され続けてきたわたくしの個人的体験
から言って信じられないことなのです。将に、来るもの拒まず去るもの追わずで、これといって組織員として
の義務を課すこともなく、個人の主体性尊重に徹しての運営、なんとも不思議であり、驚異でもある。この
あり方の是非は正直言ってわかりません。ただ、数々の活動実績と長年の存続という事実が、答えの方向
を示しているのではないでしょうか。
 そして次に、フクシマ原発事故を思ってました。すばらしい自然を、目に見えない放射能で汚染しつくすと
いう許せない過ち。風雪による倒木等は自然災害によるもの。しかし原発事故は違う。自然災害ではなく
あきらかな人災なのだ。おぼつかない足元のなか黄色くなり始めたブナの森をみつめ、原発があること自体
が問題なのだと、あらためて怒りとも悔しさともつかない思いがこみ上げてきました。散会前の感想をひとこと
である方が仰ってました。「栗駒と船形のキノコは食えない」と。
 ところで、出発前に世話人の方から『担ぎ上げる薪は自分の体力にあわせて、体力に自信のないひとは
ゼロでもいいです』という趣旨のおはなしがありました。これです。このなにげない注意事項のなかに船形の
ブナを守る会の性格が象徴的に現われていると思いました。わたくしもこれから、自分の体力に見合ったか
たちでブナと山に親しみ、実力相応に自然・環境保護について思いを巡らし、そして関っていきたい、そう思
っております。
 最後に、薪やし尿を担げる状態までに準備された世話人の方々のご苦労に感謝して、感想といたします。
 
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【 寄稿 】 体験林業:笹刈り   〜山と海と〜
                                             仙台市泉区 C葉 E子
             
 ふかふかの落ち葉を踏みしめると,この下を流れている水が濾過され,栄養分豊富な真水となり海に
注ぎ込まれていく様子を想像します。
 落ちているブナの実を見ては森で暮らす動物の命を思い,さんまのつみれ汁を食べては海の見える町
で暮らした日々を思い出し・・・・・・・・。山の再生と海の自助力の相互作用でいち早い復興を願わずには
いられない瞬間でした。 
 何の活動をしていても今年は3月11日に起きた災害への思いがこみ上げ,だからこそ環境や自然の
ことを考えさせられる年になったように思います。
 また,ヒーリングやイオン効果という代名詞で海や山のことが取り上げられますが,「自然への畏敬の念」
を忘れてはいけないことを改めて感じさせてくれた年でもありました。
  山に入り観察力を磨くことの大切さ,その目的と意味,環境や自然に目をむけることで感性を培うことの
必要性。今回もそうしたエネルギーを森からとご一緒していただいた皆さまから教えられました。
 今回で2度目の笹刈り体験活動への参加は,参加した方々の色々な思いとともに始まり,前進していこう
とするエネルギーを分けてもらいながら活動を終えたように思います。
 笹の下に隠れていたブナの幼木の成長を思い,これまでブナを守る会が試行錯誤で行ってきた活動の
積み重ねを知りつつ,今後も船形山や環境問題のことを考えていきたいと思いました。
 追伸:お騒がせいたしました瞼の腫れは2日後には元通りに。
    これからの地球の長い年月を考えれば今回の災害もほんの一瞬の出来事。
山や海がもつ自助力を信じていきましょう。

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     皆様の熱い想いとカンパを頂戴いたしありがとうございました。
【 カンパのお便り紹介 】
 今年もあと僅か・・あまりにも多くのことがありすぎた一年でした。
 東北大震災と福島第一原発・・自然災害と人災が複合的に到来し、多くの災害をもたらしました。
 特に福島原発問題は、人間中心主義の文明に徹底的な鉄槌がくだされました。
3.11は、文明大転換への警鐘を鳴らしました。
日本人にこの呼びかけが聞こえるのか・・ためされています。
僅かですがカンパを送ります。           (足立区)W辺 M男さん
 
【 カンパをお寄せくださった方々 】
(泉区)S野H朗さん  (名取市)S木Hさん  (太白区)K納I枝さん
(山形県)Y川A子さん  (加美町)I垣Tさん  (川崎市)SN美さん
(山形県)八木文明さん  (町田市)堀田雅子さん  (福岡市)牧正二さん
(石巻市)H地T子さん  (青葉区)U家N郎さん
 
余白へ事務局・青ちゃん*のひとこと
深く深く心に刻みつけられた2011年もあと2週間ほどで終わろうとしています。
東の空が白み始めるとやがて暁の光は船形の山頂を照らし、その光は次第に山腹を下り、
連峰全体を浮き上がらせ今日が始まります。
きのうはいずこへか去り、今日そして明日へとつながります。
喜びを感じ、悲しみを感じ、そして今ある我が身をありがたく思い、忘れえぬ想いと共に過ごしていきたい。
一年間ありがとうございました。
 「船形山ブナ通信」のEメール送信をいたしております。

 hunagatabuna@vivid.ocn.ne.

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(戻る)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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