船形山ブナ通信(WEB版) 2007年5月6日号

            『船形山のブナを守る会』  

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「一本の川を救いたい」              小関 俊夫

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一粒の雨が ブナの葉に落ちた また 一粒の雨が三粒四粒と 雨は葉をぬらし

五粒六粒と 雨は枝をつたい 七粒八粒と 雨は幹を流れ 九粒十粒と 雨は土に浸み込んだ

一滴一敵の水が 森から浸みだし小さな沢を造り 小さな沢が集って大きな沢を造り

大きな沢が合流して一本の川を造る

 

川は流れる ここは 鳴瀬川源流筒砂子川 森の伐採で水は枯れ 濁流は川を抉り(えぐり) 

瀕死の川も伐採が止まり 安堵していた

 

しかし 筒砂子川にダム建設 ダムは川を殺す 海をも殺す

人は治水・利水と鳴瀬川に 漆沢ダム・保野川ダム 二ッ石ダムを建設した

 

一本の川を救いたい 一粒の雨が 海まで流れる 一本の川を救いたい

人の手から

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4月27日に「富士ゼロックス端数倶楽部」の皆さんと交流会をもちました。森林再生への取り組みと機関誌「ブナの森」が評価され今年も寄付金の申請をしていただく事になりありがとうございました。

友、遠方より来たりて森を語る。また楽しからずや。

 

 前回の「船形山ブナ通信」からEメール配信を開始いたしました。

セピア色の通信用紙とリサイクル封筒などでの「船形山のブナを守る会」独特のお便りは基本ですので今後とも継続いたしますが、Eメール配信でも可という方は下記アドレスまでご連絡ください。次回より配信させていただきます。

aonm-ta@river.sannet.ne.jp

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行事案内(今回は2つの行事案内です)

 

その1  ≪ 森の再生、復元を願いながら ≫

第13回 体験林業 笹刈り、枝払い、 除伐、

我が船形山は新緑まばゆい季節到来となりました。私達の森林再生への想いを胸一杯に膨らませながら心地よい汗を流したいと思います。

期 日  5月27日(日)  小雨決行

集 合  午前8時00分 大和町 詳細は別途
                                 

     旗坂キャンプ場で@とAの班に分かれます。

参加費  500円

  注意事項

@  事故なしの安全作業を最優先といたします。

A  各人の体力に合わせた無理のない作業時間と作業方法。

B  蜂アレルギー(過去に刺された経験があり不調を感じた方)、持病、体調不良の
    方はご遠慮ください。

C  刃物を使用しますので怪我のない作業を心がけてください。

作業個所、作業内容、

@  58林班へ2 小荒沢林道支線 杉造林地の除伐、枝払い

    5回目の間伐となりますが「遊々の森」でもっとも成長が良い林班です。
    しっかりとした仕事をしたいと思います。

   必要な道具 ノコギリ、ヘルメット(必携)

A 60林班に1 升沢登山コース一群平付近  笹刈り

   作業を始めてから7年目。最初の頃は笹薮の中でブナの幼木を見つけた時、
   モヤシのような木が本当に大きくなるのかと心配でした。それが今では周囲の笹より背丈が伸び、
   凛々しい少年の姿を想わせるまでになりました。森が再生していく様子が見えてくる場所です。

   必要な道具: 剪定バサミか稲刈り鎌など、ヘルメット(お持ちの方のみ)

(比較的軽作業ですが多くの人数を必要としています。)

※ 蜂除けネット、蜂スプレーは会の方で用意します。のこぎり、鎌については一定数量準備いたします。

持ち物:昼食、雨具、軍手、食器 (作業終了後○○汁を予定しています)

服 装:蜂刺され防止の観点から黒い服は避けて白っぽい服装が無難です

参加希望の方は、上記集合場所に直接お集まり下さい。事前申し込みや参加資格など、堅苦しいことは
一切不要です。


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その2  << 沢登り >>

大倉沢より長倉尾根へ

いつもの観察会と違い今回は沢登りです。水の流れをたどり滝を越え川の始まりを探検します。かつては素晴らしいブナ原生林だった長倉尾根にたどり着きます。長倉尾根を北泉ヶ岳へ向い水源を通り桑沼へと下山します。

期 日  6月17日(日)  

会 費   500円

集 合  泉ヶ岳駐車場(入り口近辺)  午前7時00分

 

〈 行動予定 〉   リーダー(高橋 敢一) 

泉ヶ岳駐車場 ==== 桑沼駐車場 ==== 大倉沢入口 ―――   

      7:10         7:50             8:30      

大 倉 沢 ――――― 二 俣 ―――― 長倉尾根 ――――

  9:00            10:30                 12:30

水  源 ―――― 桑  沼 ==== 泉ヶ岳駐車場 

 14:00                    16:00                     17:00

※ 上記====の部分は車での移動となりますが相乗りを御願いします。

※ 健脚コースです。靴は釣り用のフェルト靴地下タビにわらじで沢を歩くことになります。
   山靴では滑って歩けません。

※ 長倉の尾根から桑沼までの歩きにはズックか軽登山靴が便利です。

※ 沢歩きで濡れますので着替えはしっかりビニールに入れてください。

※ ヘルメットお持ちの方は着用してください。

※ 地図 国土地理院発行 升沢(1:25,000)

コース概念図

 

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【寄 稿】  「早春の船形山中升沢小屋」に参加して

                                                    泉区  O.在絵

 普段の山登りでもひたすら足元を見て、一歩一歩足を前に出して登ることのみに精一杯。山の木々や植物、生き物や景色等に目線を移すゆとりなんてなく、とにかくひたすら一歩一歩。まして今回は初めてだらけ、雪山初めて、同行始めて、スノーシュー初めて・・・。

 ますます目線は足元に集中。そしてある時「あッ」と気付いた。「雪山って唯一季節を踏み締めて登れるんだ」雪が降り積もるまでは、山肌がむき出しで、岩や石がゴツゴツしている山質だったり、砂っぽかったり、粘土質っぽかったり、何かその山の質を感じるものだけど、雪山はそんなものも草木だって覆ってしまうから、冬だけあるもの(雪)を足元に踏み締めて登ることが出来る唯一の時期。そんなことを突然に漠然と感じ、そしてそれがすっと自分の中に入ってきた。そんなことを感じてからは、慎重に慎重にと踏み出していた一歩一歩が、楽しい! なんて贅沢な一歩一歩に変わっていった。その後からは徐々に気持ちにも余裕が生まれて、一つ発見がある度に「あッウサギの足跡」とか「クマの爪研ぎ跡?」とか、「もし雪が透明なら空中散歩している!?」とか想像を巡らせて山登りを楽しんだ。

 しかし、そこはやはり自然の中、さらっと吹き撫でた風が地吹雪を起こし(私は初めてだったため大袈裟に感じただけでしょうが)視界が遮られた。時は一瞬だったが計り知れない怖さがそこにはあった。

 今年は積雪が例年の半分弱だと聞いた。近年の異常気象は既に定着しているかのように思われ、一年後、数年先が想像つかないどころか、一ヶ月先すら既に創造がつかない事が起り始めている気がする。

全ては巡り、出逢い、育まれるもの。次回又参加する機会があれば、登ることだけを楽しむのではなく、そこで育まれるものに対して、確実に私自身で感じて行動に移していければと思う。

 

【 お便り紹介 】

 ブナ原生林に降り積もった深雪の中を三光宮まで! ご案内いただきましてありがとうございました。今回は寒さが殊の外厳しかったようで昼食時箸を持つ手はは凍えてうまく使うことが出来ませんでした。貴重な体験と感謝しております。

 この度はその節の写真をお送りくだされ重ねて御礼申し上げます。環境保全はこれから益々大切になりますので機会を作って参加いたします。   泉区 S.正夫

 

皆様の熱い想いとカンパを頂戴いたしありがとうございました。

(美里町)H.久良さん(大崎市古川)H.義幾さん(太白区)T.則子さん 
(渓流の友の会): M.Wさん S.Wさん R子.Kさん  

 

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