升沢遊歩道(廃道) 湯沼からの便り

平成25年3月9日 午前中に船形山神社へ参拝してきた後、今は廃道となっている
旧升沢遊歩道の途中にある「湯沼」まで行ってきました。
今年の新年会のイベントで、しょい滝(しょうゆ滝)を越え旧升沢遊歩道を辿る、と
銘打って「三本桜沼」から「湯沼」を回って来たのです。その時は遠目で眺めただけ
だったのですが、とても気になることがそのままになっていたからです。
それは、青沼や大沼、三本桜沼も全面凍結していた季節に、湯沼だけは遠目でしたが、
全く氷が張っていなかったように見えたことです。

ここのところ暖かい日が続いたものですから、入り口の県道升沢線の雪はすっかり解けて
いましたが、小荒沢橋のたもとから遊歩道に入れば、1m以上の積雪は残っています。
スノーシューを履いて歩き始めましたが、雪は少しクサレているものの結構しまっていて
歩きやすかったです。

最初に、普段はなかなか行けない「大沼」のほとりまで歩いてみました。葦原の湿原と
なっているこの場所は無雪期には歩くことが出来ません。前に右手(北側)から大きく
回り込んでほとりに立ったのは10年前くらいでした。大沼から流れ出し荒川の本流に
かかる沢を遡行してきて、夥しい岩魚の大群を見たのは20年も前だったでしょうか・・・。
大沼
氷も解け始めて、いよいよ春の訪れを感じさせます。マンサクの控えめな花もそろそろ
見かける季節となりました。雪に覆われた湿地を突っ切り杉林の中へ直接入って行きます。
この杉林は積雪期には、部分的に道が不明瞭になってしまうので、僕らは仲間内では
「迷いの森」と呼んでいます。(ほんとに一部の数名だけですけど・・・)

迷いの森を抜け、雑木林を気持ちよく歩き割山沢に近づいたあたりで昼食とします。
今日の山メシは、スポンサー付です。塩釜のさつま揚げの老舗「佐々勘商店」様から
新発売の「チーズ味ちくわと鶏なんこつ天」を頂きました。当HPの山メシコーナーも
有名になり各種食品メーカーから食材提供のオファーが続々と届くようになりました。

ウソです。たまたま前日に遊びにいった友人のやってる会社です。「これ新発売だから、
食ってみでけろ〜」「おっ、ありがと。早速明日山さ持って行って食ってみっちゃ」ってことで
頂いてきたのです。
shouzai
さて、この食材をどうやって戴きましょうか?朝に立ち寄ったスーパーで他の食材も
調達して来ました。
うどん
雪の上で食べるのが前提でしたので、温まって手軽に作れるもの。「煮込みうどん」に
してみました。揚げ天に入っている鶏なんこつのコリコリした歯ごたえは、うどんに
ちょうど良い刺激が混ざると言うか、やわらかい食べ物になってしまう煮込みうどん
に新鮮な食感を与えてくれて、とても美味しかったですよ。チーズ味ちくわは、
酒飲みながら、そのまま食べたるのが合うなあ〜と思いました。これも美味いよ。


さて、今日のメインの「湯沼」ですが、現遊歩道の割山沢を渡渉するところ、くるみ平から
今の季節はさほど苦労することなく行くことが出来ました。無積雪期だったら、相当な
ヤブコギが必要でしょうね。
近づいてみれば、やはり全く氷は張っていませんでした。割山大滝側(写真では手前)
から流れ込みが見られましたが、けっこう沼に近いところが水源になっている様子でした。
yunama
やはり名前の通り、冬でも凍らない温かい沼だから「湯沼」って言うのでしょう。
では、「湯沼」はなぜ凍結しないのか?
そこで、僕の私的考察であります。
===================
割山沢の水(割山大滝の源頭)は、桑沼からの地下浸透水です。これは、大滝を登り沢を
遡行し源頭を確認していますから、ほぼ間違いないです。だから、割山大滝は厳冬期にも
氷結しない温かい水が流れている。
そして、「湯沼」は同じく桑沼の地下浸透水が別ルートもしくは割山沢源頭と枝別れして、
「湯沼」の近くで地表に流れ出ている。だから、水温がさほど下がらずに「湯沼」に一旦溜まり、
凍結する前に割山沢に流れ出る。
===================
さて、どうでしょう?どなたか、ご存知の方がいらっしゃたらメールででも教えていただけると
ありがたいですね。


それから、それから!!!
あー大変!割山断崖の「ラクダ岩」が、なくなっちゃたんですよぉ〜!
らくだ岩
この写真は平成24年1月4日撮影。
ご覧のとおり、誰が見ても誰が名前付けたとしても、「ラクダ岩」だと思うんですよね。
それが、
らくだ岩崩れた
こうですよわ!先の大震災でさえも乗り切った、ラクダの頭でしたが、こうですよわ!
らくだの頭
落っこちちゃたあああ!

上の「らくだ岩」の写真は貴重なものになるでしょうね。いつ崩れてもおかしくないから
ちゃんとした写真を沢山撮っておこうと思っていたところでした。
残念です。

 


  (ブナの便りに戻る)    (トップページに戻る)





 

inserted by FC2 system