残雪期、雨の船形山の便り

4月22日、船形山の山頂まで行ってきました。
今年から山頂避難小屋管理人コンビのKさんと私が去年完成した升沢避難小屋の管理も委託されました。森林管理署の森林パトロールも含め今年度からは、船形山関連で3種類の役目を請け負うこととなった訳です。
朝起きたらあいにくの雨模様でしたが、もともと今日は山に行くつもりでしたから何のためらいもなく、装備を車に積み込み出発です。足回りをどうしようかな?ってちょっと考えましたが、6本爪のアイゼンを持って行くことにしました。今日は山頂まで無理して行く必要もないし、升沢小屋まで行って気分が乗らなければ帰ってくるつもりでした。

 

旗坂の登山口に着いてみるとKさんの車が停まっています。Kさんも今日は山に行くって知ってましたが、やっぱり早く出たんだなあ〜って思ってたら、車体の下から反対側にKさんの足が見えており、ちょうど出発準備をしているところでした。こうして二人で歩くのも久しぶりだねえ、なんて話しながら雨の中をのんびりと歩きます。旗坂平の手前にはイワウチワが花を咲かせていて、いよいよ船形山にも春の訪れを感じさせますが、一群平が近づいてくると夏道は残雪に埋もれ、雪上歩行となってきます。

 

 

昨日かなり気温が上がったせいでしょうか、鳴清水の手前の雪庇が崩れてデブリとなっていました。ここでこんな感じで崩れているのは今までも見たことがなく、今年の寒暖の差っていうのは例年にないよね〜なんて話てました。それと話は「ビッグコミックオリジナル」という漫画雑誌に連載されている「岳-みんなの山-」という山岳漫画のこと。みなさん!漫画とバカにしてはいけません、けっこうリアルに山岳遭難の現場と山の素晴らしさが描かれています。私もKさんも単行本を全て読みましたが、かなり読み応えありますよ!

 

 

 

升沢小屋に着くころは雨足も強くなって、完全に本降りの様子です。ちょっとどうしようかと相談しましたが、雨だから歩くのがいやだっていう二人じゃないし、夏道の北側尾根を直登し頂上直下の雪田を縦断して山頂に突っ込むことにしました。尾根を登り切って千畳敷に出たあたりではかなりガスが濃くなって、目の前に見えるはずの山頂避難小屋も全く見えません。雪田上では目標物もありませんし雨のせいで登りの踏み跡もすぐにわからなくなるでしょうから、赤布をところどころにマークして行きます。稜線近くは強風で雨が顔に当たると小石の粒が飛んで来たんじゃないかと思うほどです。雪田地帯を越えてハイマツ帯に入ったら20mくらい先に山頂小屋が現れました。

 

小屋の中で濡れてグショグショになった合羽を脱ぎながら、何でこんな天気の時に標高1500mの寒い小屋で昼飯食べてるんだろうねえ〜?なんて話してましたが、何ででしょう????雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ・・・って訳ではないですけどね!
(升沢小屋以降の写真はありません。雨と風で写真どころじゃなかったから・・・)

  

 


(戻る)      (トップページへ)

inserted by FC2 system