蘭山から早春の便り

3月5日、蘭(あららぎ)山に行ってきました。泉ケ岳の東、泉区と大和町の境界線上にある里山です。3等三角点は仙台市泉区にあり標高760mですが、最高峰は三角点のほぼ真北790mのピークになります。今日は大和町側のあららぎスキー場から入山し大和町の790mに登頂することにしました。

東京から参加のK崎さんをはじめ女性4人男性3人の里山登山隊です。しかし、標高790mの里山と言っても決して侮ることはできませんよ!もちろん登山道はついていませんし、何年か前になりますが、Kさんと私の船形山山頂小屋管理人コンビでちょっと行ってみようかって軽い気持ちで初めて登った時はルート選定を誤ってしまい途中のヤセ尾根で行き詰まってしまい、敗退して帰ってきたことがあります。(次の週にリベンジしましたが・・・)
その時の経験もあって、今でこそ地図も見ないで登れるようになっていますが、(もちろん天候によります)稜線に取り付くまでの斜面は、どこのルートを取ったとしても相当の急斜面を覚悟しなくてはなりません。ここ最近の好天続きで雪もかなり締まってきており、今日は足回りの選定が難しく、スノーシューとワカン組に分かれましたが、結果としてはアイゼンが一番良かったかな?と言うような締まり雪でした。

それにしても今日はとても天気がよく、アプローチの林道歩きも動物の足跡や芽吹きの準備を始めた木々を観察しながら気分良く歩くことができました。この辺一帯は野生動物の生息数は結構多いと思われ、オオタカなどの猛禽類を見ることもできます。
いよいよ登りに取り掛かりますが、皆さん結構な急斜面にビックリ!無理をしないで一列になってジグザク登りです。先頭は信頼できるKさんですから、後に続く女性陣にも楽に登れるルートを選んで高度を稼いで行きます。船形山にもこれほどの急勾配を登り続けるような場面はありませんから、今度のブナの会の三光の宮登山も案外楽に感じるかも知れませんね。



稜線に出てしまえばピークまではもう少しです。今までの急登に比べると稜線歩きの楽なことは言うまでもありません。このあたりまで登ってくるとまわりにもブナが生えていて、手ごろな太さのブナには、ほとんどのものにツキノワグマの爪跡が残っていて熊棚も数個確認できました。ほとんど人が訪れることのない地域ですから、この辺のクマはかなり自由に歩きまわっているんだろうな〜っと想像するのは難しくありません。

 



山頂は風も無く、空も見事な青空で船形連峰の稜線もはっきり見えています。眼下には泉ケ岳スプリングバレースキー場が見えゲレンデの音楽もかすかに聞こえてきます。ピークからちょっと下がったところでお昼ご飯とします。Kさん持参のスノースコップでベンチを作り楽しいランチタイム。私はインスタントラーメンを持参したのですが、ただの塩ラーメンが皆さんからのお心使いで五目ラーメンになったのは嬉しかった〜〜!
こうして青空の下、雪のベンチに腰掛けて山を見ながらラーメンを食べていると、生活に追われ、仕事に追われ、時間に追われている日常を忘れて本当にリラックスすることができます。山に元気をもらうって言う言葉がありますが、このような時間を過ごしてみると実感できますよね。

下山はちょっと別なルートで、しばらく稜線を下って別な沢沿いを下りますが、ここもかなりの急斜面でちょと気を抜くとズルっとすべって滑落のキケンもあります。締まった雪だし一旦すべり始めるとどこかの木に激突しなければ止まることは難しいでしょう。何回か滑ってしまった人もいましたが幸い数メートルで止まったので大事に至ることはありませんでしたが、皆さん結構緊張した下りだったのではないでしょうか。まあ、なかには急斜面を楽しんでストックを上手に使って尻セードで滑り降りちゃった人もいましたけどね!

早春の里山遊び、好天と少しの緊張感で大いに楽しめましたよ!今度は、あなたもご一緒しませんか?

アプローチの林道で何見てたのかな?

山頂で記念撮影

雪を溶かしてラーメン


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