船形山から山開きの便り

6月1日(土)平成14年度・船形山山開きに参加してきました。今年は大和町で40人の参加者募集をしたのですが、かなり人気が高く募集開始から僅かで定員いっぱいになってしまったそうです。登山経験の少ない人が船形山の山頂を目指すとすれば、このような集団登山だったら安心だし間違いないのかなあって思います。私は山頂避難小屋管理人としての参加でしたが、今年は参加者10人ずつの班編成をしたなかの2班リーダーも兼ねているんです。私の班は以前若かった女性ばっかりで、道中いろんなところで頼りにされちゃいました。大和町では毎年おそろいの帽子が配布されますが今年は派手な黄緑色の帽子で、これが山開き参加者の目印になります。早朝は曇天で肌寒さも感じていましたが、旗坂キャンプ場で例年どおり神事を済ませ、登山道に入り15分も歩けば、身体も温まりちょうど良い気温です。私の班はほとんどの人がが初めての船形山登山なので、山のこと木のこと、鳥のことといろんな話を興味を持って聞いてもらえました。でも、このような集団登山は歩くペースはかなり遅くなるので、ペースをあわせるのはちょっと苦労しました。少しガスがかかる中を楽しく歩いていましたが、鳴清水を少し過ぎたあたりだったでしょうか、先頭を歩いていた山岳救助隊のTさんがなにやら叫んでいます。「出てくんなよ〜。アッチさ行け〜」なんて声が聞こえたと思ったら、右手の笹ヤブをツキノワグマが逃げて行くところでした。Tさんの話では、笹ヤブから登山道に向かって顔を出していたそうです。クマのほうも50人からの登山隊にさぞびっくりしたことでしょうね。

升沢小屋を過ぎて沢登りになると今年は残雪がとても少なかったのですが、さすがに原頭部は雪渓歩きになります。この辺からガスも晴れて青空が広がりはじめ、残雪と新緑が眩しく輝きます。私はこんな感じの天気の良い日の雪渓歩きが大好きです。
山頂では、他のコースを登って来た参加者や個人のグループでいっぱいでした。このHPを見てくれて連絡をもらっていた岩手県の「もりおか里山の会」の皆さんともお会いすることができ、初めてお会いしたんですけど旧来の仲間のように感じました。やっぱり山好き同士っていいモンですよね。

山頂はそれほど風も無く、外で一休みするにはちょうど良い天気でしたが、遠くまで澄んだ空気ではなく、月山がようやく見える程度で、鳥海山や朝日連峰は見えませんでした。でも、これだけすごしやすい山頂でのひと時と、みんなで山頂まで登りきった爽快感で幸せいっぱいでした。今日も良い一日を過ごさせてくれた船形山に感謝です。
 


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