船形山から吉田川流域植樹交流まつりの便り

4月14日、大和町・宮城北部森林管理署主催の「みやぎを育む森づくり」吉田川流域植樹交流まつりに参加してきました。大和町吉田若畑地区の民有林を利用して、広葉樹の苗木を植樹するものです。植樹する樹木の種類は、ケヤキ・クヌギ各150本、イヌエンジュ・オオヤマザクラ・ミズキ各100本の計600本です。林野行政が営林署から森林管理局へと変り 国有林行政のあり方が、木材生産を基本とする森林管理から 水資源の涵養、国土保全など公益的森林管理へと変換を図りました。以前は、樹を切る営林署VS守る会といった構図でしたが、今はともに森林保全を考えるパートナーとしての関係に変りつつあります。この植樹まつりは、宮城県では第1回目とのことで船形山麓で行われることから、「船形山のブナの会」も招かれて、小関代表、柏さんそして私が参加することになったんです。3人とも植樹作業なんで汚れてもいい格好だったんですけど、開会式の中で3人が来賓として紹介されてちょっとびっくりでした。

一般の参加もだいぶ多く、仙台、古川、大和から3台のバスが出るほどでした。3人一組になって、それぞれに森林管理署の職員がついて作業を行います。私達も植樹作業は初めてなのでけっこう参考になりました。自分達が植樹したところには、大きな森に育つようにと願いを込めて名前と想いを木のプレートに書いて植え付け箇所表示木に吊るしました。左の写真が植樹作業中の参加者で、うしろに見える山は七つ森の最高峰笹倉山(大森山)です。きれいな広葉樹の森が出来上がることを願います。

 

 

一般参加者は、植樹まつりのあと七つ森の自然観察会へと向かいましたが、私達3人はここで別れて秘密の場所へと向かいます。ほとんど人が入らない、静かな心安らぐ小さな森です。今の季節どんな花が咲いているのか楽しみです。イワウチワやカタクリなんかがひっそりと何年間も人の目に触れず息づいているはずです。そんな場所で昼食と言うのもすごくオツなものです。車止めからしばらく歩き、ちょっとしたヤブを越えるとその場所に着きます。今年は花の咲くのが早かったせいか、イワウチワはもう終わりかけでしたが、森の中を流れる小さな沢の周りには、きれいなニリンソウが、日の当たる土手にはカタクリ、そしてヒトリシズカが可憐に花を咲かせていました。この森には一年に何人の人が入るのでしょうか?少しの踏み跡もないこの森の林床に咲いているこれらの花は、誰にも見られないのにこんなに可憐で清楚な姿を毎年々々咲かせては消え、いったいどれほどの時をすごしてきたのでしょうか?私達もこの森の存在を知ったのはつい最近のことです。私達の知る前、私達が別な場所で別な花を見ていたときもここでは、同じ風景が繰り返されていたのでしょう。こんな素敵な森をいつまでもずっと残せるように心から願ってやみません。


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