禿岳から初冬の便り

12月9日、みやぎの水と自然を守る連絡協議会の上大沢ダム/かむろ・初冬のブナ林ウオッチングに参加してきました。あいにくの雪模様でしたが、協議会のメンバー9人で、まずは上大沢ダムの冬の様子を見に行きました。
このダムは、「緊急に中止・廃止すべき公共事業ワースト100リスト」http://kjc.ktroad.ne.jp/map1.htmlにもリストアップされているある種有名なダムで、平成4年、当初24億円の事業費で地元住民の反対の声を押し切って着工されましたが、10年経った今、事業費75億円にまで膨れ上がりましたが、工事進捗率は84%、完成予定が立っていません。事業目的は田沢川沿川の洪水被害防止と生活用水の為の利水ということになっていますが、田沢川は洪水どころかダムが完成しても水が溜まるまで何年かかるか分からないといわれる、川幅1m程度のひとまたぎできるくらいの小川です。また、上流部にはゴルフ場が出来ており、ゴルフ場からの排水も間違いなく入るでしょうから、飲料水として適当なものかとの疑問もあります。ムダなダムという言葉がありますが、現地を見ると本当にその意味がわかります。

上大沢ダム(10月)

上大沢ダム12月うしろは鬼首スキー場

ひとまたぎ出来る田沢川

江合川水系のブナを守る会T会長と参加者

ダムに水をためる為の水路

調整水路(1億円?)

 

さて、岩肌に雪を貼り付けた初冬の禿岳は、いつにもまして人を寄せ付けないかの威厳を持った山容を見せています。今日は4合目のブナ林あたりであそぶ予定だったので、康平も張り切っての参加です。今年も色々な山に一緒に行きましたが、雪の上をワカンで歩くのを楽しみにしていたのです。Iさんのランクルを先頭に古川高小屋を通り過ぎ、禿岳の登山口目指して車を走らせます。道路はすっかり雪に覆われていますが、わずかな起伏を頼りに何とか進みます。「そろそろまずいんじゃないか?」なんて話していたら、目の前でその瞬間Iさんがスタック!私のビッグホーンで牽引しますが、路面の段差がつっかえて動きません。Hさんに小屋にスコップを取りに行ってもらいましたが、なかなか戻りません。もしかして・・・と思っていたらKさんたちが歩いて戻ってきます。Hさんの車も小屋の手前で、スタックしてしまったとのこと。2台の車の雪掘りで、もう登山どころではなくなってしまいました。冬の鬼首まで何しに行ってきたんだか・・・・???
古川高小屋で沢水で作ったラーメンなどの食事をとって、せっかくだから少し歩こうということで一本松周辺を歩いてきました。以前は沢水のあるキャンプ場で、禿岳登山のベースだったんですけど、今はゴルフ場の中で普段は入ることすら出来なくなってしまいました。登山を楽しみにしていた康平にはかわいそうなことをしてしまいましたが、雪の中から車を掘り出すのもそれはそれで、まあ楽しかったこととしましょう。

小屋の前で

禿岳をバックに

ラッセルの練習


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