船形山から山開きの便り

平成13年度、船形山山開きに参加してきました。今年も去年同様、残雪の量が多いため1週間遅れの山開きです。
早朝5:00に大和町役場に集合。大和町升沢コースは、一般参加者、役場職員の皆さん他、総勢100人近くになりました。私はKさんと、避難小屋管理人として、山遭協(宮城県山岳遭難防止連絡協議会)大和支部のメンバーと一緒に随行員です。それに船形山岳会が、サポート部隊として同行します。去年は、参加者に少しずつ山頂避難小屋の薪を運んでもらいましたが、今年は、500ml〜1Lの水を運んでもらいます。これは、小屋のトイレを流すため、雨水をためるドラム缶を外に置いているんですが、氷の力でドラム缶の底が抜けてしまい、山頂の水が無くなってしまったからです。

 旗坂キャンプ場の駐車場で、神事を行い今年の船形山の安全を祈願します。この場所の近くに船形山(ふながたさん)神社があります。
 宮城県には5社の船形神社がありますが、(その中の1社は廃)船形山山麓にあるのは、ここ大和町升沢にある「船形山(ふながたさん)神社」と隣の色麻町小栗山にある「船形神社」です。ここで、ちょっとした伝説を紹介しましょう。・・・2つの神社の神様は、仲の悪い姉妹神で、1本のカンザシを奪い合って妹神が大和町の升沢まで逃げてきた。山のふもとで村人が馬槽(まふね・馬の飼葉桶)を作っていたので、助けを乞うた。そこで村人は妹神を馬槽を伏せてかくまった。追っ手が去ったあと「フネ」を開くと女神は黄金色の菩薩さまとなっており、村人はそれを御升沢権現として祠を建て祀った・・・というものです。ところが、色麻町の「船形神社」には、まったく逆で、・・・気性の荒い升沢の妹神に追われて、姉神が裸足で逃げた。姉神が護摩堂平まで来たとき、胡麻の切り株で足を痛めたため、とどまったところが「船形神社」である・・・となります。「仲の悪い神」「神の争い」「追い・追われ」などは、修験が運んだ説話の中に多く見られるそうです。
 船形山神社の祭神は、保食神(うけもちのかみ)「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」で、水を調節する農業神です。船形山の山名は、船の形から起因すると言うのが一般的ですが、近年は、このような山岳信仰の神話の中から、起因すると言う説も出ています。私としては、こちらの説のほうが、説得力があるような気がします。これからもちょっとづつ、便りの中で紹介していきたいと思います。

さて、すっかり初夏の雰囲気の中、大勢が一列になって登山道を歩きます。こんなに大勢で歩くのは、年に1度のことです。
ところで、今年は花の付があまり良くないように思います。鳴清水あたりは、去年シロヤシオやムラサキヤシオが、目にまぶしいくらいだったんですけど、今年はあんまり目立ちません。まあ、去年は例年になく花付が良かったせいもありますが・・・ドウダンの花もまだ色をつけていませんが、あまり期待できそうにありません。升沢小屋から上は、稜線に出るまで、まだ沢に雪が残っています。稜線に出たら、快晴の空の下、月山、鳥海山から朝日連峰、そして飯豊連峰までの、すばらしい展望がみんなを待っていました。こんなに見晴らしが良いのは、年に数回くらいじゃあないでしょうか。今年の参加者は、とても幸運でした。

 

今年は、宮城県側の下山は、升沢コースです。去年は、色麻コースだったので、下山距離は約3倍ありますが、去年も参加した人に聞いても疲労度はさほでもないとの事、やっぱり天気が良いと体の調子も良くなるのでしょう。下山場所には、おいしいマイタケ汁が待っていました。すごくおいしかったですよ。船形山に登りたいけど、一人ではちょっと・・・と思っている人も、けっこう参加しているみたいだったし、登山経験の少ない人も、安心して登れますから、来年にでも参加してみてはいかがでしょうか?


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