船形山から端数倶楽部ナナカマドの便り


平成12年9月16日、某企業の「端数倶楽部」という方々と一緒に、鏡ケ池と前船形山に行ってきました。
倶楽部の皆さんも船形山の自然やブナにとても関心があり、私たち
「船形山のブナを守る会」の良き理解者であり、応援をしてくれているんです。皆さん関東方面の方のようですが、この三連休を利用して、船形山に遊びにきてくれたんです。15日の夜は、メッセージの交換や、当会「S先生」による船形山周辺のスライド上映と解説等があり、そのあと交歓会で大いに盛り上がったみたいです。(私は町内会のお祭りがあって、行けませんでした)


朝8時に小野田町、薬師の湯を出発し、小野田コース登山口の鳴渓小屋を目指します、小野田町の大滝川や朝日沢周辺は、林道が張り巡らされていて、渓流釣りや山菜採りには便利なんですが、それだけ、原生林の伐採が行われていたということなんですよね。もともと林道は、伐採や植林のための作業道路なんですから・・・。途中、「S先生」のブナ伐採について、現地解説などを交え、林道をさらに奥に進むと、小野田コース登山道入り口です。

 

あいにくの曇り空で、船形山の山頂は見えません。まあ、それほど暑くないし、風もあるので、歩くにはちょうどよい位の天気です。今年は、全体的にブナの実付きは、いいんじゃあないかと思います。日当たりの良いところのブナは実がびっしりです。それから、今日気づいたんですけど、実をつけているブナと、つけていないブナがあるんです。葉っぱの緑色の生きがいいのはあまり実をつけなくて、なんかちょっとくたびれているような葉っぱの色のブナがびっしりと実をつけているんです。なんか自分自身が力を蓄えるブナと、繁殖のために力を使っているブナと二通りあるような感じで、不思議な感じがしました。(どなたか、詳しく知っている方がいらっっしゃったら教えてください)

今年は、花の便りでも書きましたけど、花の色がとてもきれいだったんですけど、今日は、ナナカマドの実の色がとても鮮やかでした。紅葉もきれいだといいんですけどね。
ゆっくりと、周りの自然を満喫しながらなだらかな尾根道を歩きます、標高1200mくらいのところにある沼が「鏡ケ池」で、これも、旧火孔のひとつです。「鏡ケ池」のほとりで、ちょっと休憩をして、今度は前船形山(1312m)に向かいます。一応、道はついているんですけど、あまり歩く人がいないせいもあって、結構踏み跡をたどるのに苦労します。特に山頂付近は注意が必要です。残念ながら船形山山頂はガスに覆われ、見ることはできませんでしたが、前船形山にはガスがかからず、山頂での昼食を楽しむことができました。前船形山はヒメコマツが多く、ドウダン、シャクナゲ、ダケガンバなどが植生しています。西斜面は、樹高が低くヒメコマツの幹のねじれなど、船形山からの風雪の強さを物語ります。

帰り道は、ブナの巨木の幹周りを測ったり、ブナの実を拾って食べてみたりと、ゆっくり、のんびり下りました。「端数倶楽部」の皆さんと一緒にブナの森に囲まれた一日を過ごし、とても楽しい土曜日でした。
  
・・・鏡ケ池のほとりで・・・       ・・・・・・ブナに囲まれて・・・・・・


千葉 文 B.Chiba:
宮城県黒川郡大和町吉岡                     
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